意外と簡単?整体院を開業する際に必要な手続きとは

公開日:2023/05/15  最終更新日:2023/05/30

整体院を開業したいと考えている人は、開業するためのハードルが高いと思っているでしょう。実際はそのようなことはありません。必須の届出がないからです。空いた時間をそのほかのことに回せるので、開業するときの敷居は低いといえるでしょう。そのぶん、事業を継続していくことが難しいので、集客に力を入れていくことになります。

整体院の開業に必要な手続き

開業届を提出するだけなので、すぐに開業できます。初めての地域で開業するときに苦労するのは集客なので、店舗の準備と並行して集客に力を入れていきましょう。

接骨院や鍼灸院との違い

整体院は、接骨院や鍼灸院を開業するときとは異なり、特別な資格を保有していなくても開業できます。そのため、作成する書類の数が少ないのが特徴です。

接骨院や鍼灸院を開業するときは、書類の提出先も複数あるので、準備に時間を要するでしょう。たとえば、施術所開設届を保健所に提出します。労災保険に関する申請は労働局が窓口です。

出張でサービスを提供する場合は、施術者出張専門業務開始届を作成しなければいけません。資格を保有していなければ業務に従事できないだけではなく、開業までのハードルが高いといえるでしょう。

必須の届出はない

整体院は開業資金があれば、誰でも開業できます。資格を取得しなくても問題ないので、空いた時間と浮いたお金を使用して、整体の施術や知識の習得に努めましょう。

開業届を提出する

開業届を税務署に提出すると、個人事業主として認識されます。また、青色申告も忘れずに行いましょう。こちらのメリットは、自宅兼店舗の場合は、水道光熱費や家賃を按分して経費として計上できます。

また、赤字を3年間繰り越せるようになっています。開業当初は、自分が思い描いていたように集客が順調に進まないことのほうが多いので、赤字を3年間繰り越せるのは嬉しいでしょう。

整体院の開業に必要な費用

開業に必要な資金をどのように調達するのか考えておきましょう。また、初期費用を回収できるのはいつ頃なのかシミュレーションしておきましょう。

物件と設備の費用

物件を取得するときの初期費用は、およそ100万円となっています。店舗のスペースにもよりますが、複数の利用者にサービスを利用してもらいたいときは、そのぶんスペースを広くしなければいけません。

また、複数の利用者にサービスを利用してもらうためには、施術ベッドの数も複数用意する必要があります。そのぶん費用が高額になるので、キャパシティオーバーにならないように注意しましょう。

集客の費用

同じ地域に整体院が見つからないと、すぐに利用者が足を運んでくれるかもしれません。しかし、そのようなことは珍しいので、利用者の奪い合いになるでしょう。そのため、開業当初はチラシやホームページなどで積極的に集客しましょう。そのための費用も捻出する必要があります。

広告宣伝費は、およそ30万円となっています。チラシのポスティングサービスや、SNS運用代行などのサービスが提供されていますが、予算の範囲内で依頼できる場合は問題ありません。しかし、すぐに資金が底をつきそうなときは、自分でチラシのポスティングなどは行いましょう。

整体院の開業前に取っておくのがおすすめの資格

資格を取得するための難易度がそれぞれ異なります。高校卒業後に開業や就職することを前提として、専門学校などに入学する人が多くなっています。

あん摩マッサージ指圧師

資格を取得する難易度は高くなっています。高校卒業後に学校や養成施設で3年以上勉強しなければいけません。隙間時間に勉強して合格できる資格ではないので注意しましょう。あん摩マッサージ指圧師は、手で施術を行うのが一般的です。

鍼灸師

資格を取得する難易度は高くなっています。専門学校、鍼灸を専門に学べる大学、鍼灸を専門に学べる短大を卒業しなければいけません。

また、鍼と灸の資格を個別に取得する必要があります。鍼灸師は、鍼や灸を使用して、人間が本来持っている自然治癒力を増幅させます。

柔道整復師

柔道整復師の専門学校、柔道整復学科が設けられている大学や短大を卒業する必要があります。

怪我を治療するだけではなく、運動療法や運動指導もできるのが特徴です。こちらは、医療技術職となります。

カイロプラクティック

よく整体と混同されますが、バックボーンが違うので確認しておきましょう。こちらは西洋医学になります。背骨や骨盤などの歪みを解消することで、理論を立てて施術します。

カイロプラクティックを始めるために、国家資格を取得していなくても問題ありません。そのため、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師よりも、開業するための難易度が低くなります。

ただし、専門学校で必要な科目は履修しておきましょう。

まとめ

今回の記事で紹介した費用は、開業のときに必要な費用なので、ランニングコストについて触れていません。スタッフを採用する場合は人件費が発生します。店舗を使用していると水道光熱費も発生します。

開業資金をすべて物件と設備の費用や集客の費用で使ってしまうと、数か月も経たないうちに廃業してしまうので注意してください。また、利用者に満足度を与えるためにも、資格を取得しておくほうがよいでしょう。

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