整体師と理学療法士は何が違う?それぞれの仕事内容やなり方の違いを知ろう!

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/05/30

整体師と理学療法士と聞いて、違いをはっきりを説明できる方は少ないのではないでしょうか。しかし、将来整体師、もしくは理学療法士として働きたいと考えている方は、それぞれの違いを把握し、適正を見極めて従事することが大切です。そこで本記事では、整体師と理学療法士の違いについて解説します。

整体師と理学療法士の仕事内容の違い

整体師と理学療法士は、どちらも人々の健康を改善するために働く専門家です。しかしそれぞれ異なる役割とアプローチを持っており、仕事内容はもちろん、なり方や平均収入、適正などさまざまなポイントに違いがあります。ここでは、仕事内容の違いについてみていきましょう。

まず、整体師は、主に手技を用いて身体のゆがみやバランスを整え、体の不調を改善することに特化しています。身体全体ではなく、不調を訴える部位の症状を回復されることを目指すのも特徴といえます。

一方、理学療法士は、疾患やけがのリハビリテーションを担当し、患者の機能回復を支援し、自立した生活ができるよう目指すのが特徴です。理学療法の専門知識を活用して、患者の状態を評価し、適切な治療計画を立てます。

単に不調を訴える部位だけにアプローチするのではなく、医師の指導のもと、脳血管疾患や呼吸器疾患など、さまざまな疾患を考慮しながらどのような施術を行うのか決定します。主に基本動作訓練や筋力増強訓練、電気・温熱などを用いて施術が行われます。

なお、整体師は整体院やリラクゼーションサロンなどが主な就業先になるのに対し、理学療法士は病院やクリニック、リハビリ施設などで働くのが一般的です。

整体師と理学療法士のなり方の違い

整体師と理学療法士は、身体の不調改善に関わる専門家ですが、なり方や資格の要件においても違いがあります。

まず、整体師は特定の資格が不要な職業です。そのため、学校に通ったり資格を取得したりしていない人が、今すぐ整体師と名乗ることも不可能ではありません。

ただし、きちんと患者の体の状態を判断し、良質な施術を行うためには技術や知識が必要となるため、整体師として働くためには専門学校やスクールに通って必要な技術や知識を習得することが一般的です。

整体師になるための学校やコースは多く存在し、社会人が本業を行いながら通えるものもあります。なお、整体師が行うのは施術であって、医師や理学療法士が行う治療とは異なるので注意しましょう。

一方、理学療法士は患者に治療を行うため、国家資格が必要な職業です。高校卒業後に国家資格の取得を目指せる短期大学や専門学校に通い、技術や知識、必要な必須科目を学んで試験を受けるのが一般的です。

解剖学、生理学、運動学、神経学などの科目を学び、臨床実習を通じて実践的なスキルを身につけます。国家資格の要件があるため、理学療法士の教育水準や技術の基準は一定のレベルで統一されています。

なお、資格の取得難易度はそれほど高くないため、学校にきちんとかよって学べば問題なく取得を目指せるでしょう。実際に合格率は7~8割となっており、難易度はそれほど高くないといえます。

国家試験に合格することで、理学療法士として名乗ることが認められ、患者の治療を提供したり、リハビリテーションや医療機関に従事したりできます。

結局、整体師と理学療法士どちらを目指すのがおすすめ?

結局どちらが自分には適しているのかわからないという方も多いでしょう。混同されがちな職業ですが、仕事内容やなり方などに違いがあり、たとえば、整体師は未経験ですぐに現場で働きたい方におすすめです。

理学療法士になるには3年ほど学校に通い、なおかつ国家資格を取得しなければならないので、今すぐ現場で働きたい方にはあまりおすすめしません。しかし、医療の観点から患者に治療を提供したい、給与や待遇のよい現場で働きたいという方は理学療法士が向いているでしょう。

なお、理学療法士は医師の指示を仰ぎながら、補助として治療を行う立場であるため、開業権がありません。将来、独立して開業したい場合は、整体師として必要な知識や技術、資格を取得するのがおすすめです。

このように、どのような施術や治療を提供したいのか、どのように働きたいのか、将来開業したいのかなどによって適正が異なります。自分のキャリアプランやライフスタイルと照らし合わせ、後悔のない選択をしましょう。

まとめ

整体師と理学療法士は異なるポイントが複数あり、資格の要不要がもっとも大きな違いといえるでしょう。整体師は無資格でもなれるので、未経験で知識のない状態からでも現場で働き、仕事をしながら知識や技術を身に着けることも可能です。

一方、理学療法士は専門学校や短期大学に通い、3年程度のカリキュラムを修了したうえで試験に合格すると名乗れます。なり方の家庭や提供できる施術・治療内容、将来のキャリアプランなどが異なるため、違いを押さえて目指す方向性を決めるようにしましょう。

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